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現われた境界線

現われた境界線

「境界線を忘れるな!」
この言葉は、サム・ペキンパー監督のと映画『戦争のはらわた』の中で使われたセリフです。

はじめてその映画を見たのは高校時代でしたが、幾度となく見返してきました。

そのたびに「境界線」という言葉は心の常に…というか、ぼく自身の視点の中だったり、風景にふとたちどまるときだったりに意識していました。

普段の暮らしには境界線ってないですよね。

たとえばキッチンとリビングの間には線はないんだけど、明らかに空気はちがう。

風景を描くときも、なぜそこで立ち止まったのかというと、心が境界線を感じたから。

人もそうです。線を感じない人もいれば、線が立ち上がって面となって目に見えない壁ができる人もいる。

境界線は「結界」にもつながるものなんじゃないか…
そんなことを、ずーっとかんがえていました。

10月2日から仙台藤崎で個展を開きますが、タイトルを「現われた境界線」としました。

あえて境界線の言葉を用いたのは、いろんな意味で、今の自分が感じている境界線を大切にしたいと思ったからです。

今回は水彩風景から抽象風景まで展示する予定です。

絵は抽象シリーズ「境界線」からの一枚です。境界線 抽象 古山拓