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#旅

東北水彩画 「晩秋陽光」 大石田付近・山形

広島原爆ドーム=宮島=錦帯橋=竹橋=尾道=大久野島=鞆の浦……10月27日から11月1日まで5泊6日、妻と2人で広島方面に旅してきました。広島は人生二度目の旅になります。一回目は30年前1988年。新婚旅行で山陽に旅した時に尾道を訪ねています。
奇しくも今日11月3日は結婚三十周年の日。
今日から何回かに分けて旅日記を綴ります。

◆広島の旅一日目/10月27日-広島・原爆ドーム~平和記念公園◆

今回のきっかけのひとつは、原爆ドームを訪ねることにありました。今までポーランドのオシュフェンチム(アウシュビッツ)やベルリンの壁を訪ねたことがあります。歴史的負の遺産は言葉をもぎとりました。しかしヒロシマはまだ見ていなかった。

初めてリアルに向き合った原爆ドームは、言葉をもぎ取るだけではありませんでした。写真では何度も見て、テレビ映像でも毎年流れて知ったつもりになっていましたが、目の前に立つ、くずおれかけた遺産は、自分に「様々なことを話しかけて」きました。

「ほう、描くんだな?いいよ、でもな、描くならただ描くのはやめてくれ。オレは休みたいんだ。けどな、一瞬で消え去った数えきれない命の支えでなんとか起きて立ってんだ。上っ面だけ描くならスケッチブックをしまってくれ。」
…鞄からクロッキーブックを引っ張り出す時、そんな声が聞こえたのは、決して気のせいではなかったように思えます。

広島に着いた一日は、原爆ドームと平和記念公園で終わりました。5時間ほど、半径数百メートルのところにのみいたことになります。予定では丸木伊里の美術館展示も見たいと思っていましたが、エネルギーが持たなかった。
「原爆ドーム前」の市電の停留所に立つと、ふと目に入ったのは「広島港行き」の文字。思わず同行の妻とこう話していました。
「港まで市電で一本でいけんだなぁ。海、見にいぐが」「んだね、そうしよ」
広島初日の終わりは港を染める夕焼けでした。

人間は遠い昔、海から来ました。心に理解を越えた何かを抱えると海に帰りたくなるのは、本能なのかもしれません。

ヘタなラフスケッチですが、奥歯をギリギリしながら描いた原爆ドームです。どのような絵にするか、今から考えます。

藤崎個展6日目が終わりました。快晴の今日は、クロスバイクで会場入り。気持ちよかった朝通勤です。

今日もたくさんのお客様にご来場いただきました。会場用として準備していたオリジナル水彩カレンダーも、うれしくも想定外の売れ行きで予定していた在庫が底をつき、急遽印刷会社さんへ電話、予備をまわしてもらいました。

外せない用事が10時半から11時まで入ってしまい、その間ギャラリーを留守にしてしまいました。お会いできなかった方に申し訳ありませんでした。本当にごめんなさい。

今日お嫁入りした水彩画の一点に「ベネツィアのゴンドラ」がありました。

お客様とこの絵を前にいろいろ話をしていましたが、ふとお客様がこういいました「この絵が最初から目に入って仕方が無いのよ」。。。そして絵にさらっと語りかけました。「我が家にきたいのね、じゃ、一緒に行こか」

その方にとって「ベネツィアのゴンドラ」は家族の仲間いりする,命あるものにちがいないです。対話のさりげなさが素敵でした。

明日は最終日です。終わりははじまりなので次への出発日(笑)。何かのついでがありましたら、どうぞお立ち寄りください。ありがとうございます!

 

 

 

なりたい自分になる方法のひとつは、迷い旅にでること。これにうなずく方は、旅が好きな方なら多いのでは、と思います。
「明日はどっちにいこう?」ワイルドなそんな旅はおもわぬ出会いをもたらし、「感謝と導き」の関係を確信させてくれますね。自分にとっていらないものは何なのかも気づかさせてくれる。

先日、イギリス人と日本人のご夫妻と会食しましたが、私が描く仕事でいこうと決意させてくれたイギリス旅を強烈に思い出しました。

あの旅で出合った様々な出来事や、人からもらった言葉が絵描きへの道へすすめてくれた。なんていうとかっこいいけど、意外にも絵描きになるのは簡単、「わたしは絵描きです」と言えばいい。続けることが実はごっつワイルドではあるのです。続けるコツは、「逃げ道を塞ぐ」^_^これにつきます(身もふたもないな)

そんな迷い旅で出合った、カンタベリーの長屋。十数年前に描いて納めた一枚。所有者は建築コンサルタントの方。いまだに会うたびに「オフィスに掛けてあるこの絵は最高だよ」と言ってくれます。うれしい一枚です。

 

Tourrettes-sur-Loup 南フランス

旅立ちの朝_スラウにて

東北通信情報懇談会の会報誌「メルカート」の最新号が手元に届きました。背表紙に「旅絵」と題した水彩画とエッセイを担当して6回目。今回は秋田・由利本荘市の鳥海山を題材にしています。

今まで絵とエッセイの仕事をいただいてきましたが、メルカートは東北全域をテーマにしています。取材旅の合間にこころに舞い降りたキーワードから、自分の内側を振り返ることができて、とてもありがたい仕事のひとつです。

テキストも下記に紹介します。ご笑覧ください。

 * * *

菜の花畑へ-鳥海山

 わたしは小学生の頃、岩手の二戸という町にすんでいた。家は町はずれだった。当時、東北本線がすぐそばを走り、線路の向こうには急斜面の山が壁のように立っていた。列車が通るとゴトンゴトンとレールの音が山肌に反射し聞こえてきた。そのたびに「あの山の向こうはどんな風景なのだろう?」と思っていた。

 山を登りきり、稜線から向う側を見たい。その想いは結局叶わず、数年で転校することになった。登山家や冒険家なら、そんな体験が原体験の一つなったと言っても格好がつくが、残念ながらわたしはそのどちらでもない。山に登る習慣のない自分ではあるけれど、それでもその存在の強さはわかるような気がする。

山はただそこにあるだけだ。しかし、麓や周囲に暮らす人にとって、その姿は目に見えない心の盾だ。特に住み慣れた場所を離れた時に、その盾の強さは強靭となる。

 今回の絵は春の鳥海山。山形側、秋田側それぞれで違った稜線を見せてくれる。何度旅しても深呼吸をしたくなる山だ。

 何気なく山なみを眺め、息を吸う。そうすることで心の楯の厚みが少しずつ増して行く。二戸で見ていた名も知らぬ山もまた自分に大きな何かをくれているのではないか。

 この絵の菜の花畑は、由利本荘側から登った桃野という地区に広がっている。

(絵と文・古山拓)

 

 

 

「海画展〜記憶の三陸風景展〜」も本日最終日となりました。午後4時まであけていますので、どうぞふらっとお立ち寄りください。

1月から月代わりで好きな「海」と「船」と「物語」。好きなモチーフに楽しんで向き合えた企画でした。
かようなわがままな企画に毎月ご来場くださったみなさま、本当にありがとうございました!
(カフェトムテ展示・バレアリックコーヒーロースター展示・一番町開国屋展示は今月いっぱい展示しています)

NHK仙台放送局ロビーで開催中の「ふるさと未来への記憶〜震災伝承プロジェクト」も明日21日まで。
私の制作風景が、とってもキレイな映像で流れています。(感謝です!)
なにかのついで、足をお運びください。

 

国内なのに異国の感覚をもらえる場所ってあります。青森はそのひとつです。

本州の一番てっぺん、青森県の左側の北海道に向かって延びる半島が津軽半島ですが、以前、太宰治の小説「津軽」の舞台を描こうと旅したことがありました。津軽取材は3度目でしたが、半島の沿岸部をトレースしたのはその旅がはじめてでした。

ルートは弘前から陸奥湾に向かって北東に向かい海沿いに出ます。そのあとはひたすら海岸線に沿って北上しました。いくつもの小さな漁村があります。岩手出身宮城在住の私にとっては、「海」というとリアスの海が刷り込まれていますが、津軽の漁村は趣を異にしていました。

この絵は今別で描いた一枚です。

今別は過疎が大きな問題になっていると聞きました。しかし私にとってはスケッチのモチーフとしてはいたるところに画題がごろごろある魅力的な町でした。不思議と感じる空気感が、異国のそれ。言葉ではうまく言い表せないけど。「みつけた!」感が全開になるところです。

今週金曜日から、アトリエアルティオ斜め向かいにある、カフェ&ギャラリーガレで「みちのく海景」と題した展示がスタートします。ただいまアルティオならびに近所のカフェトムテさん、バレアリックコーヒーロースターさん一番町開国屋さんで開催中の『海画展』のワンクールです。
ガレでは、福島、宮城、岩手、青森、秋田、山形と東北六県の海辺を水彩で描いた風景画を展示します。
アルティオで開催中の「古山拓のフネ図鑑」展示とあわせて、ランチしがてらご覧いただければ幸いです。

 

 

仙台もいよいよ冬到来です。
前回も書きましたが岩手の生まれです。キンキンに冷えた冬で鍛えられました。生まれた町は山田でしたが、2歳から3歳までは岩手の薮川という地区、本州で最低気温を記録した開拓村に住んでいました。ハンパなく厳しい冬だったはずですが、いまだに夏より冬が好きです。トップの絵はそんな北上山中薮川付近の雪景色です。

そんな幼児体験は関係ないと思うのですが、雪景色を描くのが大好きです。30代40代は年末、早めに切り上げて12月26日から休みにしていつも雪景色を描きに行っていました。

お気に入りの場所のひとつが、奥会津です。
只見川沿いの雪をどかっとかぶった家々は本当に何度行っても新鮮でした。
震災以降、それができていないのが残念、、、と、思っていたところに、NHKカルチャーからスケッチ旅行の企画が。2011年まではほぼ2ヶ月に一回くらいスケッチバスツアーを組んでいましたが、わけあってずっとやめていました。今回は本当に久しぶりです。
そんなわけで奥会津雪景色スケッチツアーを企画しました。

日にちは年をまたいでの2月4日から一泊二日。会津柳津から会津金山まで、コースを段取りました。講師として同行します。早めに温泉宿に入り、アドバイスタイムも設ける予定です。

東北を水彩で描き続けて20年ほどになりますが、あちこち自己取材で探し当てた集落を訪れます。
詳しく決定しましたらまたご案内します。水彩画は「冬の会津」。新作です。
こんな風景に出会えるバスツアー、お楽しみに。