x4160677 - Part 2
- TOP
- x4160677 - Part 2
慢性炎症性脱髄性多発神経炎のその後と近況
1通の手紙があります。
その手紙は北海道に住む一人の小学生の女の子からの手紙でした。
その手紙は多分ぼくが今までもこれからも生きていくパワーになっています。
そして手紙のことをブログに書いたのは、14年前の今日でした。以下は2011年3月11日のあの揺れが来る前に書いていたブログです
+ + +
北の大地北海道旭川から一通の手紙が届いたのは数週間前。
小学生の女の子からの手紙だった。
封を切るとそこには一生懸命丁寧な文字で、いくつかのお願いが綴られていた。
それは将来なりたい職業のプロの方に質問するという、総合学習授業で書かれたものだった。
返事を出そうとは思いながらも、盛岡個展と年度末に追われ、返事を書くのが延び延びに。
個展が終わり、遅れたことを詫びつつ、ようやく返信の手紙を投函した。
無事届いたかな?
そう思いながら、来週からはじまる個展の準備のどさくさに飲み込まれていた。
そんな慌ただしい今日、一通の郵便が届いた。
差出人は女の子のお母さんだった。
達筆な文字で、「届いた手紙に、飛び上がって喜んでいました」と書かれてあった。
どんなに私の返事を待ちわびていたのだろう。
そうおもうと、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
「娘が春より目標を持った中学生活が送れることと、感謝いたします」
そうか、あと数日で卒業だったんだ…。
手紙の文末に、胸がぎゅっと熱くなった。
私のような、亜流絵描きの現実と、今まで生きてきた道のりを話しただけなのに、それをこころにしっかりと受け止めてくれた見ず知らずの子がいる。
感謝すべきは私の方です。
Aちゃん、星の数ほどいる絵描きの中から、私に手紙をくれて、本当にありがとうございました。
そしてAちゃんの思いを、手に取るようにお伝えくださったお母さんにも、ありがとうございました。
Aちゃんは、いつの日か、必ず会いたい人になりました。
+ + +
大きな揺れが来たのは、このブログを書いた数時間後でした。
後に、10年近く経って、忘れかけていた頃に、その子からまた手紙が届いた。
「美術の教師になってがんばっています」という報告が書かれた手紙だった。
「あの後すぐに震災が起こって、古山さんのことが気になっていたけど、子どもだった私はどうしていいかわからなかった」
とも。
人はどこかでだれかの支えになってます。
もちろんこの子の手紙が、ぼくの支えになっているのはいうまでもありません。
絵は「明日へ」
手紙をもらったあたりに取り組んでいた絵です。陸前高田あたりの印象を描いた作品でした。タイトルは「明日へ」
震災後に「明日へ」という言葉がよく使われました。今思い返してもちょっとざわっと来ます。
▪️2025/3/6更新▪️
「東北福興弁当」第13弾のパッケージ水彩イラストを担当しました。
「東北福興弁当」第13弾のパッケージ水彩イラストを担当しました (さらに…)
RSK山陽放送様主催の歴史トークイベントが岡山で開催〜幕末イラストがポスターに使用されました
「慢性炎症性脱髄性多発神経炎」略称CIDPと診断されたタク
が、病気の経過や受けた治療をnoteにまとめ始めました。
なぜなら、稀な病気で、ぼく自身が発見まで時間が一年近くかかったから。もし誰かのCIDP発見の参考になるなら、と、細かく記事化することにしました。
おおかた、慢性炎症性脱髄性多発神経炎にかかった人は、ぼくと同じく「脊柱管狭窄症っぽいな」と思って整形外科を受診し、整体や整骨院、治療院に通い、そして一向に良くならず迷走し、貴重な時間を失っていく、、、と思います。
あ、決して整形外科・整体・整骨院・治療院を否定しているのではありません。慢性炎症性脱髄性多発神経炎は、脳神経科で専門的検査を受けなければ判明しづらい病気なのです。その上症状は多分、脊柱管狭窄症に酷似しているとぼくは感じています。
なので、この記事が、誰かの貴重な時間を失わない役に立てば、、、と思っています。
https://note.com/fultark09/n/na3a523d53bc4
万平ホテルイラストが日本イラストレーター協会「イラストレーター・オブ・ザ・イヤー2024」で受賞
万平ホテルイラストが日本イラストレーター協会AWARD2024で商品イラスト賞を受賞
イラスト担当「東北六つの物語」の最終巻『東北偉人物語』が発売
最終巻登場!です。
タクが2023年から表紙イラストを担当していた国土社「東北六つの物語」がついに完結。
一冊に六つの短編が6冊…ということは36の挿絵を描いたわけです。
特に最終巻の偉人物語は実在の人物が絵のモデルですから、力も入ったとおもいます。感無量でしょう。
まずはお知らせ第一報まで。
ぜひ全国の学校図書室に納入してください。よろしくお願いします。
二月の水彩カレンダー・1〜チューリップ素描
2025年の一月は聖路加での個展でしたが、終わって今はご注文いただいた絵の発送手配に追われています。
気がつけば2月に入っていました。
アルティオ店主の久美子はその梱包発送に追われ、作家のタクは、今週いっぱいが納期のとある絵本の仕事で机にしがみついています。
その絵本は書店で販売されるものではなく、ケアホームなどの施設で使われる内容のものです。ページは10ページ程度ですが、制作点数は40カット近くになります。
納品、納期に追われている時こそ、お花の香りを吸い込む余裕が欲しいですね。
この水彩画のタイトルは『ティータイムの訪問者』とあります。
あなたは、ティータイムにチューリップを持って訪れた人は、どんな人を想像しますか??
描いたタクの頭の中には、ちゃんと映画のシーンのように、ある人物のイメージがあるとのこと。
場所は英国の郊外。ドアを開けて入ってきたのは、花束を抱えた初老の紳士とのことです。
黒い背広に帽子。きちんとした身なりの方なそう。
さらに気になる方は個展でタクに話を差し向けてみてください。面白い話が聞ける、、、かもしれません。
直近の個展は3/18日〜神戸のギャラリー デラ・パーチェで開催となります。