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ホテル

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ウェスティンホテル仙台さんに、仙台風景ポストカードセットを置いていただいています。かれこれ5年ほどになると思います。先日、補充要請をいただいて、追加納品に行ってきました。

ホテルは老若男女、多国籍の人々の旅の住まいです。それぞれがいろんな思いで宿泊します。ポストカードセットを今までお求めくださった旅人は、どんな思いで手に取ってくださったのだろう?そう考えるだけでワクワクします。

私も旅が好きなので、宿にチェックインした時、部屋にちょっとしたもの、例えば石鹸一つでも、きちんとした気持ちが現れているものが置かれていると、とても嬉しくなります。

数年前、ヨークシャーを旅した時にハワースで泊まった小さなB&Bは、そうした思いがあちこちに現れていました。
三泊した部屋にはバスは付いていませんでしたが、マダムが「他の部屋は風呂付なの。お風呂はあなたしか使わないから、自由に使っていいわよ」
あけたバスルームには、とても香りのいい固形石鹸が、パッケージにつつまれたまま、3種類も置かれていました。
ポンプ式ではありません。固形です。
これが英国流の香りのもてなしだなあ、と、あらためて感じ入った次第でした。
私が絵描きだと知ると、自慢の裏庭に案内してくれて、「いつでも自由に描いていいわよ。」

ハワース滞在中は雨がちでしたが、不思議といい印象しかありません。
要は、宿泊先次第でどんな思いをするかで旅の印象は変わるわけです。

今、東京のホテルがらみでイラストの仕事が動いています。
まだ公表はできませんが、間接的に海外からの旅人を迎えるためのお手伝いができるわけです。どこかの国の旅人が、私のイラストを見て、理解してくれて、さらに旅を続けていく。そう考えると描いていて、不思議といい気分になります。
とことん脇役黒子イラストですが、なんとも嬉しい仕事ではありませんか。

ちなみにアトリエ・アルティオ店舗でヨーロッパの固形石鹸を取り扱っている理由は、そのへんにもあるのです。

この絵はハワース遠望。「さえずりの聞こえる丘」。トップ画像のあたりにそのB&Bはありました。
ああ、また旅に出たくなってきた。