2026-03-05

JR東日本クロスステーションフーズカンパニー『東北福興弁当』第14弾イラストを担当
JR東日本クロスステーションフーズカンパニー(東京)が震災から15年目の節目に合わせ、『東北福興弁当』を発売します。
その掛け紙のイラストを当アトリエのタクが手掛けました。
『東北福興弁当』発表セレモニーに出席
3月4日、ホテルメトロポリタン仙台にて発表セレモニーが取り行われました。
タクもセレモニーに出席。東北風景を長きにわたり取材・水彩画で発表してきたこと、旅先でのお弁当エピソード、提供した東北6県のイラストモチーフについてスピーチをしてきました。
絵柄のモチーフは以下です。
青森ねぶた祭り・岩手銀行赤レンガ館・秋田なまはげ・仙台青葉祭り・山形立石寺・福島大内宿
なお、『東北福興弁当』の発売は、3月6日から。価格は1,700円です。
仙台駅、東京駅、新宿駅の駅弁屋さんにてお求めいただけます。
東北絵葉書が18,000枚で付録
また、一万八千食分には、東北6県のいずれかの絵はがきがついてきます。
旅先から、大事な方へ、水彩画の東北の色を投函するのも楽しみの一つですね。
最後に、タクが話したスピーチの内容を以下に載せておきます。
タクのスピーチ全文
あと数日で、東日本震災から15年が経過します。
改めてこの東北復興弁当が、15年と言う長きにわたり企画され続けてきたことに、感動を新たにしています。
今思い返しても、震災直後の混乱は、まるで昨日のことのように思い出されます。当時、食料が思うように手に入らず、飲食店の方々がそれぞれに工夫をし、パッケージに詰め、お弁当を販売していました。
それすら、手に入ればラッキーだった、そんな日々でした。
震災とお弁当。そう考えた時、僕の頭の中にはある光景が浮かびます。それは、友人が突然家に立ち寄ってくれて、こういったんです。
「お弁当が手に入ったんだ。子供たちいるだろう。これ、食べなよ」
ペラペラのプラスチック容器に入った、それはシンプルなお弁当を届けてくれたんですね。
その時のお弁当のおいしさといったら、ありませんでした。
お弁当の記憶には、必ずくっついてくるものがあります。それは、食べている時に見た景色です。
その時の景色は、家族が居間に集まり、ストーブで暖をとりながら、肩を寄せ合っている風景です。
風景といえば、僕は、旅が好きで、国内外問わず、描く風景を求めてあちこちをふらついてきました。あちこちの国の食堂でいろいろなものを食べてきました。
しかし、意外にも、記憶に鮮やかに刻まれているのは、ランチパック…すなわちお弁当です。
今思い出すに、イギリスの田舎を旅していたとき、宿のオーナーがサンドイッチとりんごを1個紙袋に入れてくれて持たせてくれたことがありました。
またインドの旅では長距離列車に乗った時、カレー味のチキンとナンをやはり簡単なパック=すなわちインド版駅弁を買って車中で食べたこともありました。
意外にも、食堂で食べた料理は、すぐには思い出せないものなんですが、しかし、川岸で広げたサンドイッチランチパックや、チキンとナンとインドの高原風景、そんなお弁当の記憶は、今、話をしていても脳裏に甦ってきます。
なぜ、記憶に刻まれているんでしょうか?たぶん、それは、旅の移動途中にいただいている、と言うことが、大きく関わっていると思います。
僕は絵を描くことが仕事です。東北復興弁当の絵柄を描く時、僕の心には、いつもどんな人たちが掛け紙を外して、どんな笑顔を浮かべたのだろう….といつも思いながら描いてきました。
ご当地弁当は日本全国至るところに名品がございます。
しかし、東北と言う一つの地方の名前を冠につけたお弁当は、多分、ないでしょう。
その冠はまさしく、東北のプライドそのもの。東北の輝きだと、僕は思っています。
今回の絵柄は、青森ねぶた祭り、秋田のなまはげ、宮城仙台の青葉祭りで民俗芸能の輝きを表現し、岩手銀行赤レンガ館、山形の山寺、福島・大内塾では、歴史的景観の輝きを表現しました。
東北の伝統と歴史が、東北6県の、味のトッププランナーの皆さんとタッグを組んでいるお弁当が、他にあるでしょうか?
多分、ない、と思います。
このお弁当は、14回という年月を重ねたことで、もはや一つの東北アイデンティティとなっている…とさえぼくは勝手に思っています。
今回は、掛け紙の絵柄に使われた絵が、一枚一枚、絵葉書になって、1万八千食分に添えられることも決まった…とのことです。
その絵葉書が、東北復興弁当の味と旅路の思い出を、誰かに伝えてくれる。そして新たな旅のドラマが生まれる、そう、確信しています。
あらためて、東北復興弁当に関わった多くの皆さんに「幸い」が降り注ぎますよう、お祈り申し上げます。








