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#オーダー

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宮城県に南三陸町という町があります。今は石巻市に併合されています。リアスの海辺の雰囲気が好きで何度か取材に行っていた町です。悲しいかな、東日本大震災では町が津波に飲み込まれました。

ふとした縁で関東にお住まいのHご夫妻と出会いました。

ご両親が南三陸町に思い出があるのです、、、という経緯で、プレゼントのための水彩画を依頼されました。

ただ、オーダーは、ご両親の記憶に深く刻まれた、「ホテル観洋から見た眺め」。ピンポイントです。この目で見なければ始まりません。ということでホテルに一泊しつつの取材に出かけました。

たかを括っていたわけではありませんが、目の前に広がる太平洋が望洋の極み。どう表現していいか、、、モチーフは水平線に島陰そして空。それだけです。

何枚ものエスキースを描いては寝かせ、描いては腕組みを繰り返し、ようやく水平線を自分のものにできて描き上げました。(スキャン画像では認識できませんが、原画には水平線付近にうっすらとピンク系が入っています)

タイトルは「海原」

ご夫妻の了解をいただきましたので、ここで紹介させていただきます。ありがとうございました。

様々な水彩画のオーダーをいただきます。
直近で描かせていただいたのは、バレエのトゥシューズや赴任地の異国風景、高山植物の花。絵のご注文をいただくたびに「皆さんそれぞれに物語があるんだ」と感じます。(すべてプレゼントのための絵でした。)

半年ほど前、いつも個展に来て下さっている方から「亡くなった妻と登った大雪山の思い出を絵にしてほしい」とのオーダーをいただきました。数ヶ月かけて描き、出来上がった水彩画を先日お客様の元へお届けしました。

オーダーくださったMさんから、「古山さんと奥様をぜひ食事にお招きしたい」と、フレンチレストランにご招待いただき、昨晩おいしく楽しい一夜をすごしてきました。

テーブルではMさんは、「妻からは,良きことをもらいっぱなしでした。でも、早い別れになって、何も返せなかった。だから受け取った恩を、他の人たちに返して行くことにしました。」

実は無くなった奥様は、私の絵の生徒さんでもありました。

絵の制作の筆を置く時=仕上がりの時=はいつも悩みます。「これで完成かな、、、」と思った時、「先生、それでいいよ〜」と奥様の声がどこからか聞こえました。命日の数日前のことでした。

昨晩は4人がけのテーブルにMさんと私と私の妻の3人。
でも間違いなくMさんの亡き奥様も同席していたと思います。

  

話題は変わって、絵の展示で関わっているイベント情報です。

311メモリアル企画『森羅万象のつらなり【海から銀河まで】』が仙台・藤崎本館8階グリーンルームで開催中です。
わたしどもは震災前の三陸風景画展示と絵本「海の見える丘」、画文集「子規と歩いた宮城」原画展で協力しています。

ご近所までお出かけの際は、どうぞお立ち寄りください。

ラストの写真はもう一人のゲスト、牡蠣の養殖家・畠山重篤さんと、イベント主催代表のフリーアナウンサー・渡辺祥子さんです。

「絵って注文できるものなの?」「画家さんに描いて!ってお願いするなんてできないと思ってた」….

いらっしゃるお客様からよく言われることです。

アルティオでは注文タリフをお見せしつつ、過去作例も見てもらい、おかげさまで水彩画の注文制作をいただいています。

絵描きさんに描いてほしいものがあるけど、はたしていくら位するのか?お願いの仕方もわからない。そんな疑問をなんとかしたい、、、^_^と、当サイト内にオーダーページを作りました。

古山拓は、いままで卒業した母校の絵や、思い出の旅風景、ペットの絵、お孫さんの絵など、多数水彩画のご注文をいただいています。今日も「生まれたばかりの赤ちゃんを描いてほしい」と写真をお借りしたばかりです。

オーダーフォームから相談していただき、メールで何度かやり取りして正式に依頼が決まってから制作にかかりますのでご安心ください。

お客様のオーダーで過去描いた作品集もオーダーページ巻末に掲載していますので、どうぞご覧ください。そして、みなさんの思い出に、プレゼントに、一枚の絵を遠慮なくお問い合わせください。

アトリエアルティオ

 

 

 

 

ニューヨークに40年近くお住まいになっているT.Fさん。Tさんと繋がったのはTさんが偶然私の絵を見たFacebookでした。一年ほど前、帰郷のさいに「本物の絵を見たい」と、わざわざアルティオギャラリーや個展会場に足をはこんでくれていました。

そして先月。Tさんから「自分がニューヨークで一緒に暮らしている犬を、「ちび絵」(6.5センチ四方に描いているアルティオ定番の小品です)で描いてくれませんか?」とのオーダーが。もちろん快諾。名前はMomoさん。
先般、再度帰朝したタイミングで無事お渡しすることができました。

Tさんは「必ずニューヨークに来てください。予定をあけて古山さんが行きたいところを案内しますから」と嬉しい言葉をかけてくれ、固い握手で分かれました。

* *    * 

その数日後、某大学の教授ご夫妻がアルティオ来訪。ご夫妻はギャラリーの常連さんです。ふと旦那さんが「古山さん、今、一番旅したい国はどこですか?」

すっと頭に浮かんだのは、ニューヨークに暮らすTさんとMomoでした。「ニューヨークかな、、、まだアメリカにいったことがないし、、、」と答えると、「え!?先日、ニューヨークに行っていたのですよ!僕らも若い頃アメリカ暮らしが長かったけれど、絶対おすすめ!パワーアップしますよ!」

TさんとMomoさんと一緒に歩き描くニューヨークは観光とはひと味違う町が見えてきそう。6.5センチ×6.5センチという小さな水彩紙に描かれたMomoさんの「ちび絵」がニューヨークに繋がっていた、、、なんて、なんか自然でいいなあ、と思う昨今なのです。


「ちび絵Momoさん」をお渡ししたタイミングは、実はTさんのお母様の四十九日法要での帰国の時でした。そんな中、アルティオまで立ち寄ってくれたことに心から感謝申し上げます。