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#仙台の水彩画家

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ニューヨークに40年近くお住まいになっているT.Fさん。Tさんと繋がったのはTさんが偶然私の絵を見たFacebookでした。一年ほど前、帰郷のさいに「本物の絵を見たい」と、わざわざアルティオギャラリーや個展会場に足をはこんでくれていました。

そして先月。Tさんから「自分がニューヨークで一緒に暮らしている犬を、「ちび絵」(6.5センチ四方に描いているアルティオ定番の小品です)で描いてくれませんか?」とのオーダーが。もちろん快諾。名前はMomoさん。
先般、再度帰朝したタイミングで無事お渡しすることができました。

Tさんは「必ずニューヨークに来てください。予定をあけて古山さんが行きたいところを案内しますから」と嬉しい言葉をかけてくれ、固い握手で分かれました。

* *    * 

その数日後、某大学の教授ご夫妻がアルティオ来訪。ご夫妻はギャラリーの常連さんです。ふと旦那さんが「古山さん、今、一番旅したい国はどこですか?」

すっと頭に浮かんだのは、ニューヨークに暮らすTさんとMomoでした。「ニューヨークかな、、、まだアメリカにいったことがないし、、、」と答えると、「え!?先日、ニューヨークに行っていたのですよ!僕らも若い頃アメリカ暮らしが長かったけれど、絶対おすすめ!パワーアップしますよ!」

TさんとMomoさんと一緒に歩き描くニューヨークは観光とはひと味違う町が見えてきそう。6.5センチ×6.5センチという小さな水彩紙に描かれたMomoさんの「ちび絵」がニューヨークに繋がっていた、、、なんて、なんか自然でいいなあ、と思う昨今なのです。


「ちび絵Momoさん」をお渡ししたタイミングは、実はTさんのお母様の四十九日法要での帰国の時でした。そんな中、アルティオまで立ち寄ってくれたことに心から感謝申し上げます。

 

絵が手元を離れ、お客様の御宅へ。
いつもどんなところに掛けられているのだろう?と、気になります。
生み出した絵はどんな絵であっても我が子と変わりないので、親心と一緒です。

昨日午前中、先般の藤崎個展で「椿の花」の水彩画を嫁がせてもらった方とお会いすることができました。「室内に気持ちよく掛けました。とてもいいかんじです」との言葉に嬉しくなりました。

そして夕刻、別の制作オーダーをいただいているお客様のご自宅へ。室内はとても品がある家具調度と心地よさ。制作はこれからですがおかげで描く絵と額のイメージがしっかり出来上がりました。

アップした写真の一枚(バラの絵)は、ニューヨークのアパートの壁面。こちらはニューヨーク在住の方が一時帰国の際アトリエアルティオで求めてくれた絵です。帰国後にFBを通じて送ってくれました。未だ旅したことの無いニューヨークに一足先に絵が。

下の一枚(墨彩書画)はフランスの室内。アトリエアルティオに立ち寄ったフランス人の旅行者Mさんが、日本旅のお土産にと。先日,彼の地フランスから届いたFBメッセージに添付されていた現地での室内写真です。句は正岡子規の「夕日に馬洗ひけり秋の海」。絵を描くように言葉を書きました。

「描いた絵を売るのは寂しくないのですか?」とよく言われます。
答えは嫁ぎ先の壁面にあるのです。絵がよりいっそう笑顔に見えるのが不思議です。
一番寂しいのは、絵が箱の中にしまわれていること。生み出した絵は、暮らしをともにする家族の一人になることが一番の幸せだと思うのです。