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#ペルシャ戦争

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今日からアルティオ斜め向かいのギャラリー喫茶・ガレで展示がスタートしました。
東北の海辺を描いた水彩風景展です。青森、秋田、岩手、宮城、山形。そして福島と東北六県をカバーしました。小さな漁村ほど絵になるのは港スケッチの定石です。
もちろん港でなくとも、漁師達が暮らす浜の風景は、「潮風が風景を美しく仕立ててくれている」ので、それだけで絵になります.

山形、秋田の海辺の集落はなかなかどうして、ついクルマのハンドルを切ってしまうのです。ここ十年ほど潮風まかせにハンドル切り続けた、そんな結果発表でもあります。

さて、同時進行でアルティオ開催中のフネ図鑑より、今日は古代ギリシャの三段櫂船の紹介です。

その昔、古代地中海世界ギリシャにアテネとスパルタが二大都市国家として君臨していました。そんなところへ東方から強大な帝国ペルシャが攻めてきます。アテネスパルタはまったく違った性格の都市国家でしたが、ペルシャが都市国家を次々落として迫り来る危機の前、主義が違うなんて言っていられない。そんなわけで、連合してペルシャと戦います。

映画になった「300」は、ペルシャ戦争のテルモピュライの戦いを描いた作品でした。主役はスパルタでした。陸軍として強いのがスパルタ、それに対して、海軍力が高かったのがアテネでした。
サラミスの海戦で名将テミストクレスが率いたギリシャ連合海軍が勝利、ペルシャ戦争が転換します。
海戦で使われた船が、三段櫂船。都市国家の低い地位の市民がオールを漕ぎ、貴族は重装歩兵として敵と刃を交えるのです。
船首に突き出た衝角を敵船の横腹にぶつけ沈める。あるいは敵船に乗り込んで白兵戦…という戦い方だったようです。

ちなみにノブレス・オブリージュという、地位に基づいた責任を果たす、というヨーロッパの貴族道徳がありますが、ルーツは古代地中海世界にあります。高貴な位の家出身の兵は、敵に一番近いところに自ら位置を取りました。高位の重装歩兵ほど戦死率が高かったといいます。

ちなみに私の学生時代の専攻は古代地中海世界の歴史でした。そんなわけでこの絵は、当時から描いてみたいな、と思っていた船なのでした。 

作品サイズ27㎝×14㎝ ¥48,600(税込)