x4160677 - Part 37
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今、個展準備を日々しています。3月9日から晩翠画廊で開催の、東日本大震災から10年節目の個展です。今日は水彩画を描くかたわら、案内状のデザインをしていました。
実はその仕事と同時進行しているのが、「熊本人吉洪水被害から立ち直ろうとする人々を支援する絵本プロジェクト」です。(長いな=汗)
声がかかったのは半年ほど前のことです。
事実をベースにした絵本となりますので、11月には人吉に取材現地入りしてきました。いま、その絵本の文章と絵コンテと取っ組み合っている最中でもあります。
話を戻します。冒頭の個展のテーマは「海」です。
三陸を襲った津波被害から10年、自分が繰り返し訪れ、感じてきた「海」を描きます。
実は、10年前の大震災数日後、運悪く?個展が決まっていました。画廊マネージャーの提案で強行開催。そのことがトラウマ?となり、311の日に合わせ、画廊から個展の予定が組まれました。4年ほど開催したでしょうか。
当時、画廊では震災復興支援個展と銘打っていました。売り上げの一部を義援金として寄付しました。と書くと偉そうですが、決して100%聖人君子のような気持ちで取り組んでいたわけではありません。(ごめんなさい)
画家は、なんのことはない、自営業です。絵を売らなければご飯が食べられない。米代をなんとかしなけりゃ、、、という超リアリズムなナマナマしさがあったのです。
気がつくと9年の歳月が過ぎ、大勢の人たちの助けで生き延びている自分がいます。
そこへ編集者の栗山さんから絵本の話がやってきたのです。栗山さんは私が絵を手掛けた「海の見える丘・絵本版」(くすのきしげのり/作)の版元の方でした。
「今回の絵本な、洪水に遭った熊本復興支援なんよ。古山さんの姿勢にぴったりやと思うから、一緒にやらへん??」
「いや、オレ、姿勢悪いし…」「その姿勢はしゃあないわ…」と気がつくと、栗山さんら数名と熊本人吉に入り、現場を視察しました。
現地の状況はひどいものでした。復旧はコロナ禍の影響で足踏み状態。
現地商店街で店が開けられない状況を見た時にふと思い出したのは、東日本大震災の時の「なんとしても食わなきゃ!」というざらついたナマ感覚でした。
「今、人吉の人たちは、自分が味わったあの苦さを味わっているのではないか?」
そう思うとやるせなくなりました。
一人自営業の私が、ざらついた気持ちからどうやって抜け出たのか?それは根拠のない「絶対未来は開ける」ということを疑わずに信じ切っていたから。これに尽きるように思います。
東日本大震災から十年節目を考えた絵画制作と、熊本豪雨被災地に「絵本を届ける」プロジェクトが同時進行しているのは、偶然とは思えません。
「サムシンググレート=大いなる何か」に「10年前に受けた恩を絵本で恩送りをせよ」と言われているようにさえ思えるのです。
絵本は、クラウドファンディングで資金を集めて作ります。
目標は出版経費の350万円です。
以下にクラウドファンディング・キャンプファイヤー のサイトをリンクします。
賛同・ご支援いただければとても嬉しいです。
https://camp-fire.jp/projects/view/350744
「大いなる何か」が、これから先、自分にどんな景色や出合いをくれるのだろう?
また前に進んでさえいれば、新しい風景が見えるんだろうな、きっと。
個展のタイトルは、「海のFuga [風画]」です。繰り返しおとずれた海辺はまるでフーガだなあ、と感じたのでした。








年があらたまり、部屋のカレンダーを一新する心地よさって、ありますよね。大掃除でヘトヘトになって、最後の仕上げがカレンダーの掛け替え。我が家のルーティンの一つです。
昨年は二つの企業様のカレンダーの絵柄を担当しましたが、今日はその一つ、「古河電池株式会社」様のカレンダーの絵柄を紹介します。古河電池さんは、バッテリーを中心とした蓄電池の製造メーカーです。ちなみに小惑星探査機初代「はやぶさ」「はやぶさ2」には、古河電池さんの作ったリチウムイオンバッテリーが搭載されています。
「旅の追憶」というタイトルでまとめられた大判カレンダーですが、水彩画はどの絵にも小さく車の要素を入れてあります。もちろん車載バッテリーメーカーゆえんのこだわりです。
私が旅してきたヨーロッパの街から6シーンを描き下ろしました。今日は1月2月の絵柄、ザルツブルグを紹介します。
元々、なぜ私がザルツブルグを訪れようと思ったか?理由は、映画「サウンドオブミュージック」にあります。初めてスクリーンで見たのは高校生の頃。盛岡名劇でした。オープニングから鳥肌が立ちっぱなしでした。誰もが知っている「ドレミの歌」。そのロケ地となったオーストリア・ザルツブルグをなんとしても訪れたい、そんな思いで旅した町です。
ああ、ドレミの歌のシーンが見たくなってきた(笑
あけましておめでとうございます。いろいろなことがありすぎた2020年が暮れ、新しい日が昇りました。
日本独特の干支が年賀状を飾る新年ですが、時さかのぼること二万年前、素晴らしいデッサン力で牛を描いている先人がいました。岩肌に描かれたラスコーの牛。描いた作家は名もなきクロマニヨン人。壁画の絵を見るたび、その表現力に脱帽してしまいます。
そういえば、子供の頃、「素晴らしい世界旅行」というテレビ番組に夢中でした。(番組名が違っていたらごめんなさい)エンディングには、アルタミラだったかラスコーだったかわかりませんが、壁画の映像が流れていました。そのインパクトに毎回エンディングにまじまじと見入っていました。
技や世相に流されることなく「いつも心にクロマニヨン」と帯をきりっと締め直す元旦です。本年もよろしくお願い申し上げます。
今年も残すところあと1日となりました。今年の筆納めとなった水彩画は蒸留所を描く仕事でした。お客様から水彩画のオーダーを受け仙台から取材に向かった先は、大阪と京都のほぼ境の山懐。サントリー山崎蒸留所でした。
現在山崎蒸留所はコロナ禍のため、一般公開されていません。わざわざサントリーの方がアテンドしてくださったことで、無事取材ができました。(心より感謝申し上げます。)
依頼主様には、他にも数点の蒸留所や酒造メーカー工場の水彩画を額装して納めましたが、今年最後の大きな仕事が「感謝を伝えるための絵」。身が引き締まりました。ありがとうございました。
年明けは熊本人吉をテーマにした絵本の制作がスタートすると同時に、いくつかのイラスト仕事がすでに決まっています。はたまた海外のペイントアプリ開発企業から絵に関わる翻訳依頼が入っていたり、、、。正月休みは全てすっぱりと忘れて、いったん頭を空っぽにしたいと思います。
必ずや明るい光がさす年になると信じつつ今年最後のブログとします。
2021年年明けのアトリエ・アルティオオープンは、6日からです。それでは皆様、良い新年をお迎えください。
2021/1/16(土).17(日).23(土).24(日) の四日間、HUB仙台マーブルロード店にて、アトリエアルティオ共同企画「ミニ英国展」を開催します。
ブリティッシュパブHUB仙台マーブルロード店内に、アルティオミニコーナーが出現♫ 古山拓の描く英国風景水彩ジクレー版画やちび絵、英国輸入雑貨をラインナップ。 紅茶や英国石鹸、ハンドクリーム、また人形作家藤村みゆきさんオリジナルの「気分は英国ブローチ」も並びます。
英国風パブでエールやスコッチを楽しみながら、英国をイメージしたアートと雑貨でひととき英国旅気分を味わってください。
出店時間は14:00〜19:00の間のみとなります。また、ワンドリンクのご注文をお願いいたします。HUBは英国パブスタイルを踏襲した超お手軽なキャッシュオン&ノンチャージ♫。また、ミニ英国コーナーにはアルティオ店主の久美子店長かアルティオ画家のタクがいます。お声がけくださった方にはタクのメッセージカードセットをプレゼントします。お気軽にご来店ください。
■ 2020/12/21 ■
仙台市の公式Youtubeチャンネル「せんだいTube」でアルティオプロデュースのショートアニメ〜「100人で作るぬり絵アニメ:広瀬川〜きみの翼になれたら」が紹介!
以下、仙台市によるアニメ紹介文です。
「本市では、市民協働による川づくり・まちづくり行動計画である「広瀬川創生プラン」に基づき、広瀬川のもつ魅力の発信や広瀬川に関わる活動団体の支援を行っています。 本アニメーションは、仙台の画家・イラストレーターである古山拓さんの総監督のもと、仙台市を中心に全国から100人余りが、原画彩色に携わり制作されました。12色の色鉛筆を用いた塗り絵を一枚ずつつなぎ合わせて制作されたアニメーションです。 動画では、鳥(カワセミ)となって、広瀬川を楽しむ人々や沿川の豊かな自然と触れ合いながら、空を飛んでいきます。普段見る機会の少ない、橋の下からの風景や間近に迫る自然崖、遠く広がる仙台の街並みなど、アニメだからこそできる独特のアングルで楽しむ事が出来ます。手作りアニメーションによる温かな広瀬川の情景を、ぜひご覧ください。」
https://www.youtube.com/channel/UCl0yr8HUK8s9MhBli6uxxOg
百人力で完成させた「100人で作るぬり絵アニメ:広瀬川〜きみの翼になれたら」が仙台市のYoutubeチャンネル『せんだいTube』にラインナップされました!
『せんだいTube』ホームのアップロード動画で紹介されています。
https://www.youtube.com/channel/UCl0yr8HUK8s9MhBli6uxxOg
広瀬川といえばさとう宗幸さんの「青葉城恋唄」がダントツ有名ですが、一応Youtubeで「広瀬川」と検索かけるとムネさんの次に登場する動画が「広瀬川〜きみの翼になれたら」。
動画のために作曲された歌詞には広瀬川という言葉は出てこないけれど、「きみの翼になれたらどこまでもきみとふたりで」と熱烈なラブソングであり人生応援歌です。アニメのテーマは「どこまでも飛んでいけば、道は拓ける」。「広瀬川の水面(みなも)は人の思いを映し出す鏡。」なのです。
♩君の翼になれたら
♩どこまでも 君と二人で
♩飛んでいけるさ
♩誰も知らない行ったこともない 宝島へ
♩君の翼になれたら
♩どこまでも二人で
♩飛んでいけるかな
♩誰も知らない行ったこともない 世界の果てへ
♩遥か彼方 君の大空は遠く広がる
(作詞作曲・古山開斗)