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瀬戸内

瀬戸内

  「引っ張られる方向へ進め。道は自ずと拓ける。」

若いころ、バックパッカーで旅をしていた時、迷い旅が教えてくれたことのひとつです。

倉敷「つづきの絵本屋」さんで「絵本版・海の見える丘」(くすのきしげのり・作/古山拓・絵/星の環会)原画展が開催されています。
先週後半から四泊五日、倉敷神戸へ旅してきましたが、今回の旅は、まさにそのことを再確認させてくれた旅でした。

つづきの絵本屋さんに集まってくれた絵本好きの方々は、岡山倉敷のみならず、大阪、兵庫、鳥取、広島、四国、とおくは東京からも。そんな西日本の方々と深い繋がりを持てたことに深く感謝しています。

神戸では昨年の神戸個展で友だちになった方々から、たくさんのアイデアをもらうとともに、普通なら出合えない神戸人脈を紹介くださいました。ありがとうございました。

思い返せばアルティオの店主の妻と私は、西洋古代史のゼミで一緒でした。学んでいたのは古代ギリシャ・ローマ。すなわち「古代地中海世界」です。そんな私たちが新婚旅行で訪れたのは瀬戸内の倉敷・尾道でした。

対岸(異文化)との行き来が可能な「囲まれた海原」は、「文化を醸成する海」でもあると思っています。

私は瀬戸内の海に地中海世界と同じ匂いを感じます。古代ギリシャローマ、エジプト、カルタゴといった対岸との行き来が可能な「海の文化圏」が暮らす人々に与える恵みは、二千年以上たっても変わらないのかもしれません。

今回の縁は「瀬戸内文化圏」という私たちにとっての「新世界」に漕ぎ出せ、と言っている気がしてなりません。

トップの水彩画は、一昨年の取材旅で訪れた、福山・鞆の浦風景です。
「絵本版・海の見える丘」原画展は、『つづきの絵本屋』さんで1月21日まで開催しています。ぜひ足をお運びください。